アマチュア無線3級講習会の続きである。
3級の免許証が届いた。

電話級(現:4級)免許

3級免許
まるで“before ⇒ after”の世界であるが(汗)、25年の間隔があるのでこれはこれで仕方がない。
さて、私が3級を受けようと思った理由は、娘の受験前調査ということもあるが、じつは自分が昔使っていたコールサインを復活できる、ということがわかったことも大きい。
コールサインとは、世界に一つしかない自分だけの呼び出し符号である。当然ハムの免許を持つ人間にしか与えられない。(厳密には「無線局」に与えられるものなので、放送局や事業用無線にも与えられているが、個人の趣味という点ではハムしかない)
今でこそ“世界で自分だけの番号”と言えば、携帯電話の番号やメールアドレス(ドメイン)などがあるのであろうが、当時は個人で持てる“自分だけの番号”でメジャーなものと言えば、これくらいしかなかった。
それゆえ、メカ好きや電気工作好きな者にとってこのコールサインは、憧れの的であったものである。
しかし原点に返って考えてみると、このコールサインというのは、自分が手に入れた権利ではなく、あくまでも国から借りたものであって、有効期限があるのである。もちろん、更新手続きをして継続使用をすればそのまま同じ番号が使えるが、一度更新が途絶えてしまうと、次に申請したときは新しい別の番号が割り当てられるのである。
ところが、最近では『コールサイン復活制度』というのができていたようで、その番号が再割り当てされずに残っていて、自分が昔その番号を使っていたことを証明できれば、昔の番号で再度コールサインをもらえる、というものである。
実は、私は3級を申し込む前に、この復活制度で昔の番号を復活できることを確認してあった。
ところで、このコールサインというのは、正確には無線局の呼び出し符号であるため、無線の免許を持っているだけではダメで、自分専用の無線設備も併せて必要である。つまり、無線機を買うか作るかしないともらうことができないものであり、免許を持っているからと言っておいそれとは人のを借りて使うことはできないようになっている。ただし、無線設備は共同利用できるため、一台の無線機を家族で使うといった申請は可能である。(当たり前ではあるが、免許は必要だし、自分の級に応じた出力の機種でないと認可されない)
当然、娘も受験するのであれば、娘と共用できるように考えている。自分の方が高出力の電波を出せても、それは後から考えればよいことであって、今はとにかくいっしょに始めることを第一に考える。
しかし、私は受験後に重要なことに気付いてしまった。
実はコールサインは、日本では国が一括で管理しているのではなく、日本を10の地域に分けたそれぞれの地域で管理しているのである。
つまり、大阪は近畿局の管轄下にあり、私が昔使っていたコールサインは近畿局発行のものである。
しかし今は東京で暮らしており、無線機の常置場所は東京になるので、関東局ので申請しなければならない。
当然そうなると昔の番号での使用はできなくなってしまう。
ここで、ハムを知っている人は、「実家がまだ大阪にあるのなら、そこを“常置場所”として申請し、あくまでも移動局として“今でも移動中”ということにすればよいのではないか」という意見が出てくると思う。
当然私もそれは考えた。
実際の常置場所は東京なので多少グレーな感もなくはないが、法的には大丈夫だということは私もわかっている。
だが、ここで問題点にぶつかってしまった。
娘と共同で運用する場合、当然娘もその無線機の従事者として申請するのであるが、娘はどこのエリアの免許にするべきか、ということに気が付いた。
同じ無線機を、一人は大阪を常置場所として申請し、一人は東京を常置場所として申請する、ということになれば、さすがに法律も矛盾は見逃さない。
現実的な解決策として、以下のことは考えた。
二人とも常置場所を大阪の実家にし、近畿局発行のコールサインをもらう、というやり方である。
だが、東京で生まれ育った娘は当然、東京(関東局)の発行する番号を欲しがるであろう。私が昔の番号にこだわるのと同じように。
やはり親のエゴに子供を付き合わせるのだけは、親としてはやりたくないと思うので、この案は却下。
どうせ縦割り行政で、同じ無線機で別々に申請をしたところで、おそらくバレないであろうから、親は近畿で、娘は関東で、と申請してもおそらく通ってしまうと思われる。そうすれば、晴れて親は近畿の昔の番号を、娘は新規に関東の番号を、ということが実現する?
だが、、、、。
同じリグ(無線機)を使っていて、「では、隣にいるお父さんにも代わります」と通信をしたときに、娘は関東の番号で親が近畿の番号であったとしたら、「あなた方、その無線機はどこを常置場所としているのですか?」と気が付かれるのは明白である。
絶対にいっしょに運用はしない、というふうにすればバレないかもしれないが、それでは何のための共通の趣味かわからなくなってしまう。
本末転倒になるのでこの案も却下。
同じ無線機で運用しようとするからこういう問題が出るのであって、それぞれ専用の無線機を買えば何の問題もないことである。
だが、これも“共通の運用”という問題もあるが、そんな金のかけ方ができるはずがない。ということで論外。
結局、いきつくところは、
自分が昔のコールサインの取得をあきらめればすむこと
である。
親も素直に関東局の番号で申請し、常置場所を東京の自宅にすれば、まったくグレーな部分がなくすがすがしい思いで運用することができる。
しかも、決断は私の腹一つである。
多少、とまどいもあったが、ネットで調べてみると、自宅の引越しなどでコールサインの変更をされている方もいらっしゃるようなので、“自分だけではない”と思うとなんとなく安心感もでてきた。
と、いうことで、娘が合格したときにはいっしょに関東局にコールサインを申請しようと思う。
もしかして、結婚をして姓が変わるときってこんな心境になるのかしら?